浮遊細胞のカルシウムイメージング

T細胞などの浮遊系の細胞のカルシウムイメージングは、マイクロウェルプレートなどでは細胞が試薬の添加によって舞い上がり経時的なイメージングが困難です。SIEVEWELL™に細胞を格納することで舞い上がりを抑え、浮遊細胞においても刺激による蛍光強度の変化をモニタリングできます。


マイクロウェルプレートとSIEVEWELL™を用いた 慢性骨髄性白血病細胞株K562のカルシウムイメージングの比較例。K562細胞をカルシウム指示薬Fluo 4 AM( 5 μM HBSS(-))で20分間インキュベートし、 HBSS(-) で洗浄後した。96ウェルマイクロウェルプレートに細胞懸濁液を入れて静置、またはSIEVEWELL™に細胞を格納した。過剰な HBSS(-) を除去後、Ionomycin ( 5 μM PBS(+)) を添加し、 細胞内のCa2+濃度の増加に伴って蛍光強度が増加する様子を撮像した。マイクロウェルプレートではIonomycinの滴下によって細胞が舞い上がっているが、SIEVEWELL™では細胞がナノウェルに格納されているため位置が維持されており個々の細胞の蛍光強度の増加がモニタリングできる。1視野(10倍レンズ)の細胞数は約1,500個。


Fluo 4 AMを取り込ませた K562細胞にIonomycinを滴下し細胞内のCa2+濃度を増加させ、蛍光強度の増加をモニタリングした。撮影したモノクロ画像をもとに蛍光強度をImageJにより疑似カラー化し、動画に再構成した。